Fumito  Terada

「私は小学生の時に苫小牧市で主催する児童を対象にしたキャンプや宿泊研修に参加していました。

その中で事業運営のサポートとして参加する高校生ボランティアの企画・実施するグループワークや活動がとても楽しく、「高校生になったら自分も企画・実施する側になりたい」と思い、高校時代にはその児童福祉のボランティアサークルに所属していました。

子どもたちとのグループワークやキャンプなどの活動を通して、対人援助に興味を持ち、福祉系大学に進学しました。

大学では児童福祉学を専攻し、社会福祉や精神保健福祉についても学んでいた中、祖母が認知症の診断を受け、デイサービスに通うようになったこともあり、介護福祉の分野で働きたいと思うようになり、大学卒業後は京極町のデイサービスセンターに就職しました。

その後、千歳市内の介護老人保健施設や他市町村の特別養護老人ホーム等で相談員として働き、連携支援センターへの入職の前は看護小規模多機能型居宅介護で管理者兼介護支援専門員として働いていました。

たくさんの利用者様やご家族、職員、他事業所の方々との出会いや関わり中で色々なことを学ばせていただきました。

利用者様の願いや思いを大切にしたいと思いながら仕事をしていましたが、利用者様の

「歩けるようになりたい」「家に帰りたい」「ご飯を食べたい」という願い、

「何のために生きているのか」「皆に迷惑をかけている」「早く楽になりたい」といった叶えること・応えることが難しい想い

に直面した時、自分が相手に何も応えることができない無力さ、どうすればよいのか、どこに向かえばよいのかわからずに迷う時期がありました。

こういった悩みは色々なことを悩んだり、考えたり、誰かに相談することで、応えられない願いや思いは、利用者様やご家族が自分自身で整理して導き出された答えを支えていくことが大切なのだと学び、

私も「その過程を利用者様やご家族と一緒に悩み、寄り添い、力になれるような援助者になりたい」と思うようになりました。

また、偶然目にしたテレビ番組でお寺の僧侶が「人の幸せは３つある、１つは感謝されること、１つは必要とされること、もう１つは愛されること」と話しているのを聞き、人の幸せや役割は相手がいないと感じられないし、自分ひとりでは生み出しにくく、他者から与えられるものなのかなと思った時、それまであった自分の無力感や方向性の迷い、ゴールまで到達できない不安といった違和感がなくなっていきました。

何かのきっかけで思わぬことに出会ったり、繋がったりすることで人は色々な変化を受ける、人に何かを求めることよりも、他者に感謝し、必要とし、愛することを大切にしようと考えるようにもなりました。

たくさんの出会いのおかげで今の自分があると思い、日々皆様に感謝しています。